真庭遺産研究会

真庭遺産研究会

 



真庭遺産研究会

真庭遺産研究会は、地域住民が大切にしたいと思っている故郷(真庭)の自然や景観、風物詩、原風景、歴史的資源、古民家、大きな木、伝統技法などの遺産的資源を調査し、紹介することで、保護保全をはかることを目的に活動する住民団体である。

写真にある古民家は、昔の庄屋の家である。ここは、岡山県真庭市の旦土というところで、旭川の河畔に位置している。民家の側を流れる川は、旭川支流の旦土川であるが、約14Km下流の旭川にダムがあることから、このあたり冬から初夏にかけて湖となる。

ここ旦土地区は、真庭市の玄関にあたり、高速道路(岡山道)が開通するまでは、ここを通る多くの人が「土蔵のある河畔の館」の景観に気をとめていた。また、多くのアマチュア写真家が撮影し、フォトコンテストなどで馴染みの風景となっていた。しかし、「誰の家だろう」、「今でも住んでいる人がいるのだろうか」、「昔は何の建物だったんだろう」など、風景の由来を知る人は少なく、まして、保存活動をしている人たちがいたことは、あまり知られていなかった。

この「土蔵のある河畔の館」は、数年前から廃屋(空き家)になっている。暮らす人のいない民家は老朽化するのが早く、そうとう傷んでいる。「このままで朽ち落ちさせるのは忍びない。なんとか、保存したい。」ということで、地元の町おこしグループが所有者に理解を求め、地域のために維持管理しようとていた。しかし、これ以上の老朽化が進むのを防ぎ、活用できるようにするためには、相当の費用がかかる。

多くの人が関心をもち、多くの人の心を引きながら、朽ち落ちていく「地域の遺産」、もっと情報交換ができたら、もっと多くの人に知ってもらえたら、きっと保存と活用ができるだろう。こんな建物は、まだまだあるあるはずだ。今はそうでなくても、いずれは同じ運命をたどる古い建物も多くあるはずだ。

古い建物だけではない。自然にしても同じことが言える。文化財や天然記念物でもない。観光資源として注目を集めているわけでない。しかし、後世に残しておきたい故郷の自然や景観、遺跡がある。われわれは、それらを「真庭遺産」と呼び、掘り起こし、多くの人に知ってもらおう。これが、「真庭遺産研究会」発足の原点である。

大切にしたい故郷の自然や風景がある。いい所なので、ほかの人にも教えたいが、ずっとこのままで静かに残しておきたい。

古い大きな家や家並みがある。 よその人が見たらどう思うだろう。きっと気に入って好きになってくれるだろう。もっとみんなに知ってもらい、この町(村)よさをわかってもらいたい。

石を積んで造った古い工作物がある。今ではこんなものは造られないだろう。 だけど、観光資源として紹介するほどのものではない。また、文化財にも指定されていない。寂しいけどいつかはなくなるんだろう。

そんな地域に残る美しい自然や古い建物、昔ながらの農村の風景が好きな人は、どれくらいいるのだろうか。声に出して言わないけど、好みの違いはあるかも知れないけれど、きっとほとんどの人は心のどこかに、ういうものを大切にしてほしいと思っているはずだ。

「知ってもらうだけで、保護保全につながるのか」と言われるかもしれないが、多くの人が、それぞれの特異分野で見つめることで、保存する価値がわかるものも多くある。知識だけでなく、感性や「心」でみることは大切である。眠っていた感性が呼び覚まされることもある。

まずは、多くの人に本当のよさ知ってもらうこと、そこで生まれる人々の交流。それが地域のエネルギーとなる。これも地域遺産(例えば真庭遺産)の魅力である。

真庭遺産研究会事務局
〒719-3121 岡山県真庭市上河内652-1
tel 0867-55-2831・fax 0867-55-2832

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