取り組み中の草葺きイベント
 

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 このホームページは、平成17年度地球環境基金の助成事業で作成しました。 ここでは、岡山県北部の真庭地域をフィールドに活動する真庭遺産研究会と連携して行っている活動も紹介しております。









































































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東中国山地の川と源流の環境

 特別天然記念物
オオサンショウウオとは

なぜ、オオサンショウウオは
保護されなくてはならないのか

天然記念物
「オオサンショウウオ生息地」


ハンザキ・サンクチュアリーと
エコ・ツーリズム

大切にしたい清流の環境と
「ふるさとの川」


















 岡山県真庭市北部(旧川上村、旧八束村、旧中和村、旧湯原町)は、国によって「特別天然記念物オオサンショウウオ棲息地」の地域指定を受けており、世界最大の両生類であるオオサンショウウオ(ハンザキ)を頂点とする地域固有の生態系が維持されてきたが、その生息環境は年々悪化している。

 真庭郡北部を流れる河川には、オオサンショウウオが多く棲息しているとされているが、人と川との係わりが希薄化する中で生物多様性が低下している。加えて、農村の中小河川に求められる生物多様性を確保する河川工法は十分とは言えず、年を追うにつれて棲息環境は減少しており、早急な保護対策が求められている。

 オオサンショウウオは、そのグロテスクな容貌と、特別天然記念物という格付けにより、真庭地域住民にとって縁遠い存在になってしまい、その保護組織が育っていないが、清流環境(景観)の保全再生という身近なテーマでの活動は、地域住民の協力と賛同を得易く、住民参画の天然記念物保護についての実践的な取り組みを促進していきたい。

























 
 晴れの国野生生物研究会は、オオサンショウウオの生息環境保全の活動を真庭遺産研究会と連携・協力して行っている。
 真庭遺産研究会は、岡山県北部の真庭地域をフィールドとする環境保全団体で、「ふるさと真庭」に残る自然や景観、文化遺産について、調査研究活動や環境保全活動を展開している。主な活動として、景観シンポジウム「蒜山地域の景観の保全と形成を考える」の開催をはじめ、郡内各地で古道(旧街道)シンポジウム、里川ワークショップ、水辺の環境学習会、希少植物調査会、古民家保存調査会、茅葺き民家保存活用のシンポジウムを開催するほか、久世町、落合町、新庄村、勝山町で環境資源冊子作成を行うなど、環境保全活動や啓発活動を行っている。また、山陽新聞(地方新聞)に真庭遺の自然や風景、歴史遺産を紹介する記事連載を行っている。

 また、蒜山地域での環境保全活動や河川水辺環境を中心とした環境パトロールや水辺(里川)自然観察会を開催するほか、隣接する吉井川源流域、高梁川源流域の住民団体といっしょに、それぞれの源流環境を訪ね、清流環境保全に向けたワークショップや地球環境セミナーを開催している。とりわけ、人里を流れる中小河川について、石積み護岸の復元や石積み技法の伝承など、伝統的な川づくり工法に着目し、「里川工法」による「昔懐かしい故郷の川」の保全再生に取り組んでおり、旭川水系自然再生型地域づくりを進めている。

 真庭遺産研究会では、平成11年以降、真庭地域北部を流れる河川について、河川構造物の状況について調査し、オオサンショウウオ繁殖状況の情報を収集するとともに、地元住民より今と昔の河川環境の変化について聞き取り調査を実施し、伝統的河川土木工法や昔見られた淵、河畔林などを検証している。そして、平成14年9月、11月に郡民を対象に環境セミナーを開催し、オオサンショウウオの生息状況など中心に河川環境についてその現状と望ましい「ふるさとの川」の現状について報告している。